2018年10月、NetflixはC・S・ルイスのファンタジー小説「ナルニア国物語」 の映像化権を独占取得した。その後、再映画化やTVシリーズの制作に向け、ナルニア世界の開発に取り組んでいることを発表している。
C・S・ルイスとの契約は数億ドルと言われNetflixがこのプロジェクトに大きな意気込みを示していることが分かる。「ゲーム・オブ・スローンズ」の成功後、それに対抗するシリーズを多くの視聴者が期待しているが、その位置づけがNetflixにとって「ナルニア国物語」シリーズと言える。
全7巻の小説からなる「ナルニア国物語」シリーズは、過去に『ライオンと魔女』『カスピアン王子の角笛』『アスラン王と魔法の島(原題:朝びらき丸 東の海へ)』がウォルト・ディズニー・ピクチャーズと20世紀フォックスによって3部作まで映画化された。しかし製作費などの諸事情により撤退している。
Netflixとの契約で最も重要な点は、Netflixが7冊の本すべての権利を持っているという点だ。これは、これまで映像化されたことのない後期の小説のいくつかを意味する。
プロジェクトにはC・S・ルイスの義理の息子であるダグラス・グレシャム氏がエグゼクティブ・プロデューサーとして加わる契約となっているが、今年に入り最新の制作状況について以下のコメントを残している。(引用:Narniaweb )
NetflixとC.S.Lewis Companyの提携における最新情報は?
ダグラス・グレシャム:
「正直言ってあまり話せないんだ。我々は数ヶ月前にもある取引をしているが、それ以来何も進捗はない。私はプロデューサーとして名を連ねているが、Netflixがいつ、何を、どのように計画しているのかについてはまだ知らない。今はまだどの準備段階にきているかわからないが、近いうち明らかになるだろう。
また、昨年NetflixはTwitter上で、「リメンバー・ミー」 (2017) の共同脚本家のひとりであるマシュー・オルドリッチ氏がこのプロジェクトに参加すると発表している。(引用:See What’s Next)
“リメンバー・ミー”の脚本家マシュー・オルドリッチは、愛してやまないC・S・ルイスの「ナルニア国物語」をNetflix版で甦らせる。クリエイティブな考案者として映画とTVシリーズの開発を監督することとなる。
その後、Netflixの映画部門を率いるスコット・ステューバーがニューヨーク・タイムス紙(2021年1月)のインタビューで、ナルニアは『2021年以降』に配信されるプロジェクトのひとつであることを明かした。ただし2021年は多くの情報を耳にすることはあっても、配信されることはないと言及している。
また、同プロジェクトについて発信している数少ないNetflixアカウントのひとつであるNetflix Franceは、2021年3月14日に『ナルニア国物語の映画は準備中です。』と投稿しているのは注目に値するだろう。
映画化された3部作については現在日本のNetflixでは配信されていない。米国、英国、カナダ、オーストラリアの英語圏も同様だ。
ファンには待ちきれないリリースだが、Netflix版の制作が水面下で着々と進行していることは確かだ。今後の『ナルニア国物語』の動向に注目しましょう。続報をお楽しみに!
[source]whats-on-netflix.com