不妊治療の不正を暴くドキュメンタリー「我々の父親」がNetflixで配信 ─ドナルド・クラインは現在どこに?


有名不妊治療医と精子提供をめぐる衝撃の事実に迫る、Netflixのドキュメンタリー番組「我々の父親」(原題:Our Father)が2022年5月11日より配信開始されている。

─ドナルド・クラインとは一体何者なのか。そして彼は今どこにいるのか…。

ここではドキュメンタリーの背景にある真実の物語について、知っておくべきことを紹介している。


「我々の父親」で描かれる実話

この物語は、精子提供により一人っ子として生まれ、ずっと兄弟や姉妹が欲しいと思いながら育ったジャコバ・バラードが直面する衝撃の事実を描いている。

[Source Images] ©︎ 1997-2022 Netflix,Inc.

自分と同じドナーの血縁を探すためDNA検査を受けたバラードは、自分に複数の異母きょうだいがいることを知る。だがその数は日増しに増えていき、1人どころか7人と不妊治療の掟を打ち砕く驚きの数字であった。

この数に恐怖が募っていったバラードは、自分の奇妙な家系図をたどることに。すると、不妊治療を行った医者が、同意はおろか事実を知らせることもなく自らの精子で受精を行っていたのである。

それはあるまじき不正の闇であり、序の口にすぎなかった…。異母きょうだいたちが正義を求めて深掘りしていくうちに、想像だにしない身の毛もよだつ背任行為の実態が明らかになる─。

Netflixは、この実録スペシャルが不妊治療の不正をめぐる合法性を検証するだけでなく、23andMe社(遺伝子検査キット業界の先駆者)のような企業を通し、家系図検査へアクセス可能になったことで、クラインのような事件が発覚したことも背景として付け加えている。


ドナルド・クラインという人物

▲ドナルド・クライン(本人)CREDIT: KELLY WILKINSON/AP

かつて “インディアナポリスで最高の不妊治療医” と評されたドナルド・クラインは、1970年代から1990年代にかけて不妊治療の第一人者として名を馳せ、我が子を授かることを夢見た女性たちがクラインのもとを訪れた。

しかし、この医師は患者の同意も得ずに自分の精子で人工授精を行い、1970年代から1980年代にかけて少なくとも50人の子供を作っている。


ドナルド・クラインの悪事が明るみに出たきっかけは?

事件の点と点を結んだジャコバ・バラードは、いかにしてクラインの不正を暴いたのだろうか。彼女は、米アトランティック誌の取材で、この不妊治療医の調査で出会ったある女性とのエピソードを披露している。

2人は、オンライン上で開かれた精子提供により生まれた子供に関するフォーラムで意気投合したという。互いの両親がクラインから治療を受けていたことを知り、彼女をFacebookで検索すると…その容姿があまりにもそっくりだったとか。血縁関係を疑った2人はDNA検査キットを取り寄せ、異母きょうだいである事実だけでなく、さらに多くの兄弟姉妹がいることを知るのだった。


ドナルド・クラインは現在どこにいるのか?

[Source Images] ©︎ 1997-2022 Netflix,Inc.

この種の背任行為は、連邦法およびインディアナ州法の下では犯罪としてみなされないため、被害者たちは十分な法的救済を受けずに苦労した。

しかし、2017年クラインはこの件に関する警察の捜査を妨害したとして、2つの重罪で有罪判決を受け、1年の執行猶予付きの実刑を言い渡されている。

その後、クラインの医師免許は剥奪。2018年にはインディアナ州の医療免許委員会(Medical Licensing Board) が、今後の免許申請についても禁止する方向で動いた。

それ以来、クラインは身を隠して生活しており正確な居場所は明らかになっていない。彼がいま何を企みどのように過ごしているか…不明のままだ。


ドキュメンタリー番組「我々の父親」はNetflixで独占配信中!

作品ページ・予告編は▶︎こちらから

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