“リベンジポルノの王”と呼ばれたハンター・ムーアに迫る「インターネットで最も嫌われた男」がNetflixに登場!─彼は現在どこで何をしているのか?


復讐ポルノサイトに娘のヌード写真を投稿された1人の母親と、“復讐ポルノの王” と名乗る男との飽くなき闘いを追う Netflixドキュメンタリー「インターネットで最も嫌われた男」(原題:The Most Hated Man on the Internet )が、3部構成のシリーズで2022年7月27日より配信開始される。

同シリーズは、Netflixで物議を醸した実録ドキュメンタリー『猫イジメに断固NO!: 虐待動画の犯人を追え』『Tinder詐欺師: 恋愛は大金を生む』の製作陣が集結し、ロブ・ミラー監督とアレクサンデル・マレンゴ製作総指揮のもと制作されている。

ここでは、「インターネットで最も嫌われた男」について知っておくべき情報をまとめて紹介。


ハンター・ムーアとは何者か?

[Source Images] ©︎ 1997-2022 Netflix,Inc.

自らを “他人の人生を壊すプロ” と呼ぶハンター・ムーアは、2010年代初めに悪名高い復讐ポルノサイト〈IsAnyoneUp.com(イズエニワンアップ)〉を開設し、一躍有名になった人物だ。

このウェブサイトには、不特定多数の男女の性的な写真が(多くの場合本人の許可なく)掲載され、彼らの人生をめちゃくちゃにしてきた。
2012年にはRolling Stone誌が “インターネットで最も嫌われた男” というタイトルで大々的に取り上げ、その名は広く知られるようになる。

一方でムーアには、彼の低俗で卑劣な行いを支持する大勢の熱狂的な信者が存在していた。サイトは最終的に35万人の会員を獲得し、月間のページビューは3000万に達したという。


ムーアの犠牲者と彼を阻止しようと勇敢に戦った人々が、レンズを通して盛衰の記録を伝える

[Source Images] ©︎ 1997-2022 Netflix,Inc.

『メディアはハンター・ムーアをこぞって持ち上げたが、彼のリベンジポルノサイトで心に傷を負った被害者の声には誰も耳を傾けなかった』と、製作総指揮のマレンゴはNetflixに語っている。

『彼らは勇敢にもカメラに向かい、ハンターから受けた苦痛や虐待を訴えた。これを観た人がセンセーショナルな事件で終わらすのではなく、ネット乱用の撲滅を訴える声に賛同してくれることを願っている』と訴求し、被害者たちが待ち望んでいた場を提供できることをに感謝した。

番組では、ウェブサイトに投稿された自分の写真を削除しようと必死に戦った複数の男女や、事件を担当した捜査官、そしてムーアを完全に打ち倒そうと戦い抜いた人々の、心に迫る独占インタビューを収録している。


害者の視点から考えるドキュメンタリー

James McGibney and Charlotte Laws

物語を語るのは、娘のヌード写真が意に反してサイトに掲載されていることを知った母親、元海兵隊員でいじめ問題に取り組む活動家ジェームズ・マクギブニーや、元政治家で活動家のシャーロット・ローズ、Rolling Stone誌のジャーナリストであるアレックス・モリスなど、ハンター・ムーアに正義の鉄槌が下すのに立ち上がった人々が登場する。

特に活動家のマクギブニーは、2012年に〈IsAnyoneUp.com〉を買収した人物として、ドキュメンタリーの中でも強い印象的を残している。


ハンター・ムーアの現在

[Source Images] ©︎ 1997-2022 Netflix,Inc.

1986年に生まれ、カリフォルニア州サクラメントで両親と暮らしていたハンター・ムーアは、高校3年生を迎える前に退学した。

2010年には、パーティ・ピープル向けのプラットフォームとなるべく、情報サイト〈IsAnyoneUp.com〉を開設。ほどなくして当該サイトを “リベンジポルノ” のツールに変え、誰でも性行為や裸の写真を、匿名でアップロードし公開できるようにした。やがて、他人(例えば元恋人)を公然と貶めることを目的とした、“復讐の場” となるのだった─。

ムーアは2014年1月、ハッカーを雇いユーザーのパソコンからヌード写真を不正に入手後、自身のサイトで公開し、金銭的報酬を得た疑いでFBIに逮捕された。

『サイトのオーナーとして非難されることは何もしていない』と弁明し、その責任は投稿したユーザー自身にあると主張した。しかしハッカーへ依頼したメールのやり取りが捜査当局によって発見され、この証言はすぐに崩れ去った。

2015年12月、有罪を認めたムーアは2年6ヶ月の禁固刑と2,000ドルの罰金を言い渡された。その後、2017年9月22日に釈放され、3年間の司法監督下に置かれた。

出所後の2018年には、回顧録『Is Anyone Up? The Story of Revenge Porn』を自費出版したが、Amazonのレビューを見る限り自身の行為をまったく反省していないような内容だ。ムーアは目立たないように生活しており、自身のSNSアカウントであるInstagramTwitter は非アクティブで、昔の投稿は残っている。(Facebookからは10年以上出禁状態)

ムーアは現在、実家に戻り生活をしているとみられる。当初、彼はこの番組への出演に同意していたが、後に辞退している。

この事件以降、カリフォルニア州ではリベンジポルノをより厳しく取り締まるための立法措置が講じられた。一方で、英国やその他諸国の法制度はオンラインセックス関連の虐待に対して後れをとっている。


ドキュメンタリー「インターネットで最も嫌われた男」は、全3話のエピソード構成で2022年7月27日よりNetflixで独占配信開始。

作品ページ・予告編は▶︎こちらから

〈番組に関する警告事項〉
「インターネットで最も嫌われた男」は、性行為や自殺願望に関する描写があり、生々しく、性的で、非常にデリケートな内容となっている。映像には、ムーアの膨大なアーカイブ画像が含まれるが、被害者を保護するためオリジナルのウェブサイトからの画像は一切使用されていない。番組で使用されている露出画像は〈IsAnyoneUp.com〉を“再現”したものであり、18歳以上の個人から同意を得て制作されたものである。

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