Netflixは、『トゥルーブラッド』のアレクサンダー・ウーと、『ゲーム・オブ・スローンズ』の成功で知られる二組デヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスが手掛ける SF大作ドラマ 「三体」（英題：Three-Body Problem） の実写シリーズ化の製作を発表した。
『三体』三部作（「地球往事」三部作とも呼ばれる）は、中国の作家リュウ・ジキン (劉慈欣) が2006年に連載を開始したSF小説で、三体人と呼ばれる異星の侵略者をテーマにしている。
『三体』『三体Ⅱ 黒暗森林』『三体Ⅲ 死神永生』の3部作からなるシリーズは、想像を越える異星文明の描写、生存の危機に瀕した人類のドラマや、巻を重ねるごとに広がってゆく壮大なスケールから、“中国SF”、“アジアSF”と呼ばれ世界で多くの賞を獲得している。
（日本では早川書房から出版）
ベニオフとワイスはTVシリーズ化に向けて声明を出している。
リュウ・ジキンの3部作は、私たちが読んだSFシリーズでの中で最も野心的な作品であり、1960年代から世界の終末まで、この青く小さな地球から遠い宇宙の彼方まで、読者を長い旅路に連れ出してくれた。私たちは、今後数年間かけて本作を世界中の視聴者に届けることをとても楽しみにしているよ。
続いて、アレクサンダー・ウーも下記のように述べた。
中国のSF最高傑作の1つを映像化できるというのは名誉なことだ。「三体」3部作は私が好きなものばかりが詰まっている。重層的で豊かなキャラクター、真に迫った人類存続の危機など、すべてが人間への深い洞察に満ちたエレガントな寓話として語られる。Netflixと提携し、この素晴らしいクリエイティブチームと本プロジェクトに乗り出すことにわくわくしているよ。
その他、このSFプロジェクトには経験豊かで情熱あるクリエイターたちが製作総指揮を務める。
- ライアン・ジョンソン（『スター・ウォーズ』や『ナイブズ・アウト』）
- ラム・バーグマン（『スター・ウォーズ』や『ナイブズ・アウト』）
- バーナデット・コールフィールド （『ゲーム・オブ・スローンズ』『X－ファイル』)
- ネーナ・ロドリーグ（ジョンソンとバーグマンの製作会社T-Street ProductionsのTV部門代表）
- リン・チー（製作権を持つYoozoo GroupとThe Three-Body Universeの会長。ジャオ・ツィーロン、「三体」シリーズの展開に大きく貢献しているThree-Body Universeのバイスプレジデント）
- プランBエンターテインメント （ブラッド・ピット、ジェレミー・クライナー、デデ・ガードナーの製作会社。Netflixの「Okja/オクジャ」やアカデミー賞受賞の「ムーンライト」など、評価の高い世界的なプロジェクトを忠実に映画化することで知られている。）
- ロザムンド・パイク＆ロビー・ウニアック（著名な世界的文学作品を専門に手掛ける製作会社Primitive Streakの代表）
原作の熱烈なファンにとって朗報なのは、リュウ・ジキンも本シリーズの製作に参加することだろう。しかも「三体」と「三体III: 死神永生」の英語翻訳を担当したケン・リュウとともに、コンサルティングプロデューサーとして加わり原作の精神を余すことなく作品に注ぎ込むことができるのだ。
リュウ・ジキンは実写化の意気込みを語っている。
本作のTVシリーズ化に向けて結成されたクリエイティブチームに、多大な敬意と信頼を寄せている。時間や国、文化、人種といった枠を超え、人類全体としての運命を考えさせられる物語を作ろうと、本作の執筆を始めた。原作者として、このユニークなSFのコンセプトが世界中に広まりファンを獲得しているのは、大変光栄なことだよ。世界中の原作ファンの皆さんにも、原作を知らない方々にも、Netflixでこの物語をご覧いただくことをとても楽しみにしているよ。
「三体」シリーズのキャスト情報は？
現時点で、出演者は明らかになっていない。
「三体」シリーズのエピソード数は？
正式な発表はされていないが、ファースト・シーズンは最も一般的なNetflixの構成に従って、1時間のエピソードが8〜10話になる可能性が高い。
「三体」シリーズの製作状況は？
撮影開始日は不明だが、デヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスが2020年の秋冬に長編映画『Metal Lords』の製作に入る予定のため、早くても2021年以降になるだろう。
「三体」シリーズの配信日は？
2021年に製作が開始した場合、2022年中にリリースされる可能性が高い。
2023年6月18日に開催されたTudumグローバル・ファンイベントにて、2024年1月にリリースされることが発表された。
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