Netflixの長寿シリーズ「グレイス&フランキー」が、遂に4月29日フィナーレを迎えた。最終話では、主演のジェーン・フォンダとリリー・トムリンにゆかりのある“あの女優”がカメオ出演で登場。エンディングを飾るにふさわしいサプライズの裏には、多くの苦労があったことを制作陣が明かしている。
(以下ネタバレ注意)
さっそく名前を出すとドリー・パートンのカメオ出演は、1980年の映画『9時から5時まで』で共演した3人による奇跡の再現シーンである。
ショービズ界でもハードワーカーな女性として知られるパートンだが、一体どのようにして出演まで漕ぎつけたのだろうか。そして、シリーズの脚本家たちはパートンをどんな役で登場させようとしたのか、番組のクリエイターである、マルタ・カウフマンとハワード・J・モリスがTudum のインタビューに答えている。
最終回にこのビッグネームを起用したことについて、カフマンは『当初、ドリーの登場は全く考えていなかった』と述べている。
『グレースとフランキーは “9時から5時まで” の2人じゃなく、“グレイス&フランキー” として確立したかったから。でも、シーズン3あたりで、“OK、もうやってもいいんじゃない?キャラクターも定着してきたし” って思うようになったの(笑)』と、次第に3人の再演を構想するようになったことを明かした。
しかし、その後は実現するまでに4つのシーズンを跨ぐことになるのだが…。『とにかくタイミングが悪かった。スケジュールが合わなかったの。彼女は忙しく、空いている時間でさえも撮影できずにいて…こんなことを何年も繰り返したのよ。ある日、ドリーが出演したいと言っている記事を読んで、私たちは “よし、今だ!” と飛びついたわ。もう最終シーズンだったから実現させなきゃって。』このようにパートン出演までには、一筋縄ではいかない多くの駆け引きがあったようだ。
そして、フィナーレへと導く天国への入り口には、あの美人秘書ドラリーを思わせる姿が─!
“下っ端の天使”と呼ばれるパートンのキャラクターはどのようにして決定したのだろうか?
『実は、ドリーに演じてもらおうと思っていた別のキャラクターがあったんだ。結局彼女が演じることはなかったけどね。』とモリスは語る。
『いろいろと試行錯誤をしたよ。彼女は特別な人だし、みんなにとっても特別な関係だから、いいアイディアが必要だった。何度も何度も打ち合わせをして、すべてを秤にかけて、ひたすら話し合いを続けたね。これまでと全く異なるタイプの新しいドリーが登場するんだ。』と続けた。長年の映画ファンからすれば、どんな演出にせよ生きる伝説が3人揃っただけで感動ものだろう。
7つのシーズンを終えたカウフマンは『番組のビジョンがずっっと忠実であったことが嬉しかった。そして観てくれた人たちに “いつでも希望はある” ということを思い出してくれたら、それこそ本望ね』と振り返っている。
愛と笑いと人生の先輩が残した財産「グレイス&フランキー」に感謝を。
作品ページ・予告編は▶︎こちらから
なお、現在Netflix Japanでは『9時から5時まで』のストリーミングはされていない。