ヴィーガン料理の女王と呼ばれた高級レストランのオーナー、サルマ・メルンガイリスの姿を追うドキュメンタリー「バッド・ヴィーガン: サルマ・メルンガイリスの栄光と転落」(原題:Bad Vegan: Fame. Fraud. Fugitives.)が、2022年3月16日よりNetflixで配信されている。
この番組は、ニューヨークで話題のスポットとなった高級レストラン『ピュア・フード&ワイン』を舞台に、オーナーであるサルマの栄枯盛衰を描いたものである。劇中では、欺瞞、強要、窃盗の末、“ヴィーガン逃亡者” にまで転落した波乱万丈のストーリーが展開されているが、その裏側では愛するペットと飼い主による絆の物語が隠されている。
先日サルマは、TUDUMのインタビューで12歳の誕生日を迎えた愛犬のピットブル『レオン』の近況について口を開いている。
当然ながらサルマは、現在もレオンへ変わらぬ愛情を注いでいる。夫のアンソニー・ストランジスが逮捕されたときでさえ、彼や自分のことよりもレオンがどうなってしまうのかが気がかりだったそうだ。『私を逮捕するため警察が部屋に入ったとき、レオンはまるで警察が遊びに来たかのように振る舞ったのを覚えているわ。』と振り返る。『あの瞬間は、自分が逮捕されるより恐れていたことよ。レオンは信じられないほど人懐っこくて、詐欺師を嗅ぎ分けるのは得意じゃないけれど(笑)とにかく優しい子なの。』と続けた。
レオンが側にいたことで、どのように物事を受け止め対処してきたのでしょうか?
レオンがそばにいると、とても心が落ち着くの。不安なときや動揺しているときは、彼の目を見つめながら「大丈夫」と言うとすごく気持ちが楽になる。自分自身を安心させているのかも。
飼い主が外出すると不安になる犬もいるけど、私たちの場合は逆なの。レオンは元気で、離れている私の方が不安なのよ。
レオンとヴィーガニズム
一般的には、人間がペットのために動物を繁殖させるべきではないと思ってるわ。法律上ペットは所有物とみなされているけれど、私はレオンを所有しているとは思ったことはない。彼の保護者、つまり彼の世話をする者なのよ。自分の子供は自分のものなのでしょうか?
そして、ペットの世話をすることと動物を食べることの間に、大きな隔たりがあることにも気づかされるの。私はいつも豚は犬よりも賢いと、うっかり喋ってしまうことがあるわ。工場で飼育されている豚(他の動物も然り)の映像を見たりするとすごく突き動かされる…。犬があんなふうに扱われたら、みんな冷静になれるかしら。
ヴィーガンのレッテルを貼られ続けてきたけど、普段は意識して自分には貼らないようにしていたわ。振り返ると、環境や習慣の移り変わりが激しいから、過去や現在の言動は矛盾しているはずよ。だから「バッド・ヴィーガン」というタイトルは嫌いじゃないのよ。そして、はっきりさせておきたいのは、私は逮捕のきっかけとなった“ピザ” を食べなかったし、食べるつもりもなかったということ。数日後までピザの存在すら知らなかったのよ。
レオンのInstagramで興味深いコメントはあった?
私たちが似ているって言われたことね。
レオンは病気を患っていたが、現在の状態は?
血腫が見つかったの。何らかの刺激で耳たぶの血管が破裂して、皮膚と軟骨の間に血液が流れ込むことで発症することがあるようね。血腫は時間が経てば自然に治ることもあるし、手術が最善の選択の場合もある。幸運にもレオンは保険に加入してたので、私たちは手術に踏み切りることができたわ。
レオンの好きな食べものは?
不思議なことに、ザワークラウト(キャベツの漬物)とライ麦パンが好きなの。あとココナッツオイルも大好きよ。それと珍しく、おいしいお肉なら何でも食べるわ。念のため言っておくけど、私はレオンにピザを食べさせたりはしないわよ。
「バッド・ヴィーガン: サルマ・メルンガイリスの栄光と転落」は全4話のリミテッド・シリーズで配信中。
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