2021年も残すところあと僅か。今年も多くの新しい番組が登場する一方で、かなりの作品数がキャンセル(打ち切り)されてきた。
ここでは、現在までにキャンセルが発表された主要なTV番組を紹介。
注意事項として、完結しないままキャンセルされた番組とは別に、何らかのエンディングが与えられ “最終シーズン” として制作された番組とは区別しなければならない。結果が同じであることに疑問を持つかもしれないが、いずれにしてもここでは別々に分類している。
また、ゴーストキャンセルも考慮しなければならない。Netflixでは過去に将来について何の発表もなくフェイドアウトされた番組がいくつも存在している。最近では『王への手紙』『THE INNOCENTS/イノセンツ』それぞれのシーズン2 の行く末が不透明だ。とにかく数え切れないほどの作品があることも念頭に置いておこう。
■カウボーイビバップ(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:19日
- 英国でTOP10入りした日数:14日
Netflixはアニメの実写化においてやや苦戦しており、悲しいかなカウボーイビバップはその評判を揺るがすほどの成功を収めることはできなかった。デビューからわずか3週間後にプラグは抜かれた。
Netflixが発表した視聴率によると配信から2週目と3週目の間に、視聴時間が60%減少したことが数字で示されている。
■ラン・オン・アイス(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:5日
- 英国でTOP10入りした日数:2日
カースティー・ファルコスとジョン・レジアーが制作した氷上の青春ドラマ「ラン・オン・アイス」は、シーズン2に更新されるほどのインパクトを与えることができず短命に終わってしまった。
■ダッシュ&リリー(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:7日
- 英国でTOP10入りした日数:7日
ショーン・レヴィがプロデュースしたこのクリスマス作品は、同名小説を映像化したもの。シーズン2に向けて撮影の準備をしていたが、2021年10月にNetflixは正式にプラグを抜いた。
■Zero/ゼロ(シーズン1で終了)
- イタリアでTOP10入りした日数:18日
イタリア発のスーパーヒーロー・シリーズは、現地では比較的好評だったにもかかわらず残念ながら1シーズンで打ち切られてしまった。
■ヒット&ラン -追跡-(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:14日
- 英国でTOP10入りした日数:18日
『ファウダ -報復の連鎖-』のクリエーターによるこの番組は夏にNetflixに登場したが、リリース後すぐにキャンセルが下された。良いニュースとしては、クリエーターがNetflixと包括的な契約を結んだことにより今後も活躍がみられることだろう。
■ニミュエ 選ばれし少女(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:20日
- 英国でTOP10入りした日数:22日
2021年4月に美術小道具がオークションサイトで売られているという情報が出回るなど、長いこと『保留』の状態が続いていた。最終的なキャンセルは2021年7月に発表。登場時のレビューは賛否両論であったが、熱心なファンも多く続出した。しかし主演のキャサリン・ラングフォードを呼び戻すには十分な視聴者数は獲得できずに終わっている。
■グランド・アーミー(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:21日
- 英国でTOP10入りした日数:0日
2020年10月にNetflixでデビューしたこのティーン向けドラマは、ブルックリンにある公立高校に通う5人の生徒が成功者として生き残るために戦う姿を描いた作品だ。舞台裏では、人種差別的な虐待を理由に脚本家が番組を辞退したという報道があり、シリーズの継続が危ぶまれていた。最終的に2021年6月中旬に打ち切られた。
■エミリーのワンダーラボ(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:0日
- 英国でTOP10入りした日数:0日
本作は、2020年8月にデビューしたMITエンジニア出身のエミリー・カランドレリがホストを務める科学の実験番組。シーズン2を迎えないことが今月判明している。
■ボンディング ~男と女の事情~(シーズン2で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:0日
- 英国でTOP10入りした日数:0日
シーズン1は大ヒットしすぐに続編が制作されたが、シーズン2のパフォーマンスは著しく低下した。2021年半ばに正式なキャンセルの発表があった。
■The Pit Crew ザ・ピットクルー(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:10日
NASCARレースを題材にしたシットコム・シリーズは1シーズンで終了した。キャストの一部が、2021年7月の公式発表の前に、自身のSNSで番組に戻らないことをファンに伝えている。そんな中、オーストリアとドイツでは、比較的良い成績を収めたという。
■Mr.イグレシアス(シーズン3で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:10日
- 英国でTOP10入りした日数:0日
愉快な教師と負け組生徒達の交流を描くシットコムは、3つのパートで配信。短期間のランクインで終わったことは、視聴者が少なかったことを示唆している。
■カントリー・コンフォート ~家族の歌~(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:10日
- 英国でTOP10入りした日数:0日
2021年3月に登場した「カントリー・コンフォート」は、新進気鋭のカントリーシンガーがベビーシッターの仕事を引き受ける様子を描いたシチュエーション・コメディ・シリーズ。米国では10日足らずでTOP10から離脱し、他の地域含め強い印象を与えることはできなかったようだ。
■パパ、恥ずかしいからやめて!(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:11日
- 英国でTOP10入りした日数:4日
前途のとおりNetflixはシットコムのジャンルで苦戦している。本作はアカデミー賞受賞のジェイミー・フォックスが実の娘コリーヌとの関係に着想を得て制作し、主演も務めるシットコム・シリーズ。大手批評サイトのスコアはいずれも低く、視聴者や批評家のレビューも好意的ではなかったようだ。
■#blackAF(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:10日
- 英国でTOP10入りした日数:1日
当初はシーズン2のフルリニューアルを行っていたものの、2021年6月にNetflixが決定を撤回したと報じられている。しかし、将来的に映画形式で復帰する可能性は否定していないため引き続き動向に注目したい。
■ジュピターズ・レガシー(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:26日
- 英国でTOP10入りした日数:22日
Netflixがミラーワールドを買収してから初のリリースタイトルとなった「ジュピターズ・レガシー」は、2021年に期待されていた作品の一つであったが切り捨てられた。キャンセルの理由は発表されていないが、製作陣よりシーズン2に戻らないことが言及されている。
しかし、Netflix × ミラーワールドのコラボ作品は今後も続いていく。直近では「スーパー・クルックス」のアニメシリーズが近日中に配信予定だ。
■ラ・レボリューション(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:1日
- フランスでTOP10入りした日数:26日
フランス産のオリジナル作品の中でも、特に壮大な歴史ドラマであった「ラ・レボリューション」は、残念ながらシーズン2を制作するほどの成果を得られず終了した。
■MONARCA/モナルカ(シーズン2で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:2日
- メキシコでTOP10入りした日数:27日
メキシコ発のスペイン語シリーズ「モナルカ」は、クリエイターによってシーズン3の更新を行わないことをInstagramで発表している。Netflixより正式な声明はなく、製作陣・キャストらによってファンへ告げられた。
■ダッチェス ~キャサリン公、母、独身~(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:0日
- 英国でTOP10入りした日数:12日
イギリスのコメディ作品である「ダッチェス」のシーズン2は、ポッドキャストでキャンセルされることが明かされた。制作・主演を務めたキャサリン・ライアンによると、番組の視聴者数は約1,000万人だったと語っている。
■ベイカー街探偵団(シーズン1で終了)
- 米国でTOP10入りした日数:18日
- 英国でTOP10入りした日数:27日
シャーロックコンテンツの本格参入として考えられていた「ベイカー街探偵団」は、全体的に高評価を得ていたがわずか1シーズンで扉は閉ざされてしまった。米ニールセンのTOP10で競合のマーベル作品を打ち負かしたと報道されていたが、それだけでは継続する十分な理由とはならなかったようだ。