ロサンゼルスのスタジオに46人の世界的スターを集め、一晩で1曲の歌をレコーディングする…。ちなみに携帯電話やメールが普及する前の時代に、である。
この野心的なプロジェクトの目的とは─?
アフリカ飢饉救済のために記録的な金額を集め、世界のポップカルチャーの歴史を変えるのだ。
1985年1月25日、『We Are the World』のレコーディング・セッションでまさにそれは起こった。「ポップスが最高に輝いた夜」のストーリーは、高い評価を受けたブルース・リーのドキュメンタリー (「Be Water (原題)」) の製作陣、バオ・グエン監督による新しいドキュメンタリー映画で語られる。
アイデア、曲、そして20世紀を代表する偉大なミュージシャンが結成した、音楽史上最も歴史に残る一夜とは…。
『この話の始まりは、ハリー・ベラフォンテからの電話だった』
歌手であり活動家であった故ベラフォンテが、当時の有名ミュージシャンを招いて慈善コンサートを開くというアイデア(のちに曲のレコーディングへと発展した)を提案したことに触れながら、グエン監督はTUDUMへ語っている。
『40年経った今でも、世界中の人々が口ずさむ曲として受け継がれていることを考えると…すごいことだ』
アーティストたちが一堂に会して実現した『We Are the World』のレコーディング。
本作では、ライオネル・リッチーとマイケル・ジャクソン(彼らはその年に成功を収めたが一緒に仕事をしたことは一度もなかった)が、いかにしてこの曲を共作したかを描き、計画の初期段階から楽曲のセッションまでを 未公開映像と共に振り返る。
彼らのスター性は、当時のメジャーアーティストたちをも虜にしたのは言うまでもない。
ブルース・スプリングスティーン、スモーキー・ロビンソン、シンディ・ローパー、ケニー・ロギンス、ディオンヌ・ワーウィック、ヒューイ・ルイスなど、その伝説的な夜に立ち会った多くのアーティストや、それを実現させたミュージシャン、エンジニア、制作スタッフのインタビューも収録されている。
『プロダクションにはクインシー・ジョーンズがいた。彼は伝説的なエンターテイメント・マネージャーであるケン・クレーゲンと共に、素晴らしい才能を束ねることに成功したんだ。この曲を作り、実現させるチームがあるとすれば、それは彼らしかいなかっただろう。しかし一方では、その計画を限られた時間の中で成し遂げなければならなかった…』とグエン監督は話す。
製作陣には、リッチー、ジュリア・ノッティンガム、ブルース・エスコウィッツ、ラリー・クライン、ハリエット・スタンバーグ、ジョージ・ヘンケンがプロデューサーとして名を連ね、アンガス・ウォール、アミット・デー、ベッキー・リードが製作総指揮を務めている。
本作は、2024年1月19日に開催されるサンダンス映画祭でプレミア上映される予定だ。
1985年1月のある夜、音楽界のスーパースターたちが集結して『ウィ・アー・ザ・ワールド』をレコーディング。歴史に残る夢のようなイベントの舞台裏に迫るドキュメンタリー。
「ポップスが最高に輝いた夜」は、2024年1月29日よりNetflixで独占配信開始!
作品ページ・予告編は▶︎こちらから