12月の炎天下に備えよう。英作家D・H・ロレンスの小説『チャタレイ夫人の恋人』に基づいて制作されたNetflixオリジナル映画が、ついに2022年12月2日登場する。
予告編を見る限り、『タイタニック』のジャック&ローズがいた車内のように事態は蒸し暑くなりそうである。
物議を醸した小説を新解釈!
1928年に出版されたロレンスの小説は、欲望に溢れ、その生々しい性描写がゆえ発禁処分になったことは有名な話。
そんなレッテルが貼られた作品でありながら映像化の需要は衰えず、1955年から始まり何十本もの脚色が繰り返されてきた。
今回メガホンを取ったロール・ドゥ・クレルモン=トネール監督にとって、映画化成功の鍵はコンスタンス・チャタレイの視点から物語を語ることにあったという。脚本家のデヴィッド・マギー(『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』『メリー・ポピンズ リターンズ』)と共に原作を徹底的に掘り下げ、映像化するための新しい視点を見い出している。
『ロレンスは女性の性的快楽を扱った数少ない男性作家のひとり』とトネール監督は言う。
『だからこそスキャンダラスだった。それは人との繋がりや官能、人間の本質を見つめ直すという意味で、非常に前衛的な作品でした。そして、とてもアバンギャルドなものだった。誰もそれを受け入れる準備ができていなかったのです』とTudumに語り、実は現代もその考えは変わっていないと説明している。
監督はセクシャル・エージェンシー* を強調するため、BBCの『ふつうの人々』でインティマシー・コーディネーター(撮影現場でセックスシーンやヌードシーンを専門とする人)を務めたイータ・オブライエンと協力し、劇中すべてのセックスシーンの演出と構想を練った。
その中には、裸体を赤裸々に描いた自画像で有名な、ウィーンの天才画家エゴン・シーレから美的インスピレーションを得たことも明かしている。
*自分自身が性的に何を望み何を望まないか主体性を持って選択すること
大胆な愛と性の解放を描いた禁断のラブストーリー
舞台はエドワード朝時代。クリフォード・チャタレイ准男爵と結婚したコニーは、レディ・チャタレイという称号を手にし、富と特権に恵まれた人生が約束されたも同然だった。
しかし、この理想的な結婚は、第一次世界大戦で負傷し歩けなくなったクリフォードが帰還したことで、次第に閉塞感を強めていく…。
コニーは、チャタレイ家の領地で森番をしているオリバー・メラーズと出会って恋に落ち、秘密の逢瀬を重ねて官能的な性の目覚めを経験する。
一方で、彼らの情事は世間のゴシップの的になり、コニーは人生を一変させる決断に直面。自身の心に従うか、それとも夫の元へ戻り社会が求める規範に耐えて生きるのか…。
主演エマ・コリンのリアルで生々しく繊細な演技に注目!
主演には『ザ・クラウン』シーズン4でダイアナを演じた エマ・コリンが、主人公のコンスタンス・チャタレイ(コニー)に扮し禁断の恋に落ちてゆく姿を描いていく。
そして、チャタレイ家の森番 オリバー・メラーズ役(左)に、『ベルファスト71』『ゴッドレス -神の消えた町-』で知られるジャック・オコンネルが務める。
コニーの夫であるクリフォード・チャタレイ役(右)は、初の長編映画出演となるマシュー・ダケットがキャスティングされている。
その他、フェイ・マーセイ、エラ・ハント、ジョエリー・リチャードソンらが出演。
映画「チャタレイ夫人の恋人」(原題:Lady Chatterley’s Lover)は、2022年12月2日よりNetflixで独占配信開始。
作品ページ・予告編は▶︎こちらから