『新しき世界』のパク・フンジョン監督が脚本・監督・制作する映画「楽園の夜」(英題:Night in Paradise)が、2021年4月9日にNetflixにて配信開始される。
本作は、2020年の9月3日に開催された第77回ベネチア国際映画祭のプレミア上映後 Netflixが配信権を獲得した作品で、2021年にリリースする韓国オリジナル映画では3作目となる。
■血なまぐさいギャング抗争の果てに訪れる静寂なひととき
パク・フンジョン監督の新作「楽園の夜」は、血なまぐさいギャングの抗争の中でも平穏な日々を垣間見ることができる、従来のギャング映画とは一線を画すノワールをテーマにした犯罪スリラー。
『悪魔を見た』(2010年)、『生き残るための3つの取引』(2010年)などの脚本を手がけたパク・フンジョンは、これまでにギャング犯罪映画『新しき世界』(2013年)や、サスペンス『The Witch/魔女』などの監督を務めたことで知られている。
主人公は組織犯罪団に追われているマフィアのパク・テグ(オム・テグ)。逃亡先の済州島に身を隠したテグは、心に傷を抱えた謎の女性ジェヨン(チョン・ヨビン)と出会い、絆を深めていくがそれはあまりに短すぎる平穏だった…。
■済州島の美しさを世界に…
舞台を済州島に移したのは自然の美しさにスポットを当てつつ、この島で起こる悲劇的な物語を描きたかったからだとパク監督は述べている。
『ある日、撮影監督が月明かりの下で強い風に揺れるヤシの木の写真を送ってくれたのですが、それこそが私がこの映画に対して抱いていたイメージでした。』と明かす。
『私は美しいものを見ると、苦しさと悲しみが沸き、“いつまたこれを見ることができるのだろう?” と自問します。観客には、背景やストーリーからくる皮肉さを感じてもらえればと思います』と、先日行われた記者会見で語った。
第77回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に、韓国映画として唯一招待された「楽園の夜」。
映画祭ディレクターのアルベルト・バルベラは『近年の韓国映画の中でも最高のギャング映画の一つ』と評している。そのコメントを受けパク監督は『前世で何か良いことをしたのかも。とてもラッキーでした。』と興奮をもらしている。
■豪華キャスト陣が魅せる息のあったアクション!
パク・テグ 役 家族を失い残忍な復讐を果たす孤独なマフィア ────────── オム・テグ 出演作:『Save Me 2』『私のボクサー』『密偵』『大人図鑑』 | |
ジェヨン 役 済州島に住む心に傷を抱えた謎の女 ────────── チョン・ヨビン 出演作:『ヴィンチェンツォ』『恋愛体質 ~30歳になれば大丈夫』『君を守りたい』 | |
マ理事 役 テグと敵対する組織のナンバーツー ────────── チャ・スンウォン 出演作:『最高の愛〜恋はドゥグンドゥグン〜』『三食ごはん』『花遊記』 | |
キム 役 ジェヨンの叔父で武器商人 ────────── イ・ギヨン 出演作:『バガボンド』『サバイバー: 60日間の大統領』『あなたが眠っている間に』 | |
ヤン社長 役 テグの組織のボス ────────── パク・ホサン 出演作:『刑務所のルールブック』『マイ・ディア・ミスター』『女神降臨』 |
主演のオム・テグは、The Korea Timesのインタビューで、残酷で血まみれのアクションシーンを演じるために9kgも体重を増やしたことを明かしている。
『何よりも自分と同じ名前のキャラクターを演じることが面白かった。後でパク監督に私の名前から取ったのかと聞いたら、“違う” と言われました(笑)』と裏話を披露。
小さい頃から香港のノワール映画に憧れていたと語るチョン・ヨビンは自身の役柄について、『女性のキャラクターが疎外される他のノワールをテーマにした映画とは異なり、楽園の夜ではジェヨンが主役になっています』と語った。共演者のオムについては『演技に対する姿勢が似ている』と息のあったタッグに自信をのぞかせている。
「楽園の夜」は、2021年4月9日よりNetflixで世界同時配信開始!
「楽園の夜」 大切な者たちを殺された挙句、追われる身となった組織の構成員。逃亡先の済州島で心に傷を抱えた女性と心を通わせていくが、それはあまりに短すぎる平穏で…。【視聴する】 |