Netflixの新作映画「Mank/マンク」は、ハリウッド史上最も高く評価された映画の一つである『市民ケーン』(1941年) の脚本家であるハーマン・J・マンキーウィッツの人生を題材にした物語だ。撮影は2020年初めに終了し、12月4日に世界配信される。
同作は、デヴィッド・フィンチャー監督が長年構想を練ってきた企画で、父親である故ジャック・フィンチャーが生前に執筆した脚本を基にしている。
■「Mank/マンク」について知っておきたいこと
- 物語は、アルコール依存症の脚本家ハーマン・J・マンキーウィッツが『市民ケーン』の執筆を急いでいた1930年代のハリウッドを、機知と風刺に富んだ彼の視点から描いている。
- 映像は全てモノクロとなる。
- 監督はデヴィッド・フィンチャーで、実父が生前書いた脚本をベースにしている。
- 多くの映画ファンから愛されるデヴィッド・フィンチャーが過去に手掛けた長編映画は以下のとおり。
・『エイリアン3』(1992年)
・『セブン』(1995年)
・『エイリアン3』(1992年)
・『セブン』(1995年)
・『ゲーム』(1997年)
・『ファイト・クラブ』(1999年)
・『パニック・ルーム』(2002年)
・『ゾディアック』(2007年)
・『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(2008年)
・『ソーシャル・ネットワーク』(2010年)
・『ドラゴン・タトゥーの女』(2011年)
・『ゴーン・ガール』(2014年)
- クリエイターは長年フィンチャー監督とタッグを組んできた製作陣が勢揃い! 撮影監督に『マインドハンター』『ゴーン・ガール』のエリック・メッサーシュミット。音楽は『ゴーン・ガール』のトレント・レズナー&アッティカス・ロス。編集は『ソーシャル・ネットワーク』のカーク・バクスターが参加する。
- 配信時間は2時間12分。
■ハーマン・J・マンキーウィッツはどんな人物か?
アメリカの脚本家ハーマン・J・マンキーウィッツは、1941年のアカデミー賞・脚本賞を受賞した『市民ケーン』を手掛けたことで知られる。ハリウッドでも非常に影響力のある人物であり、しばしば他の作家の脚本を修正するよう依頼されることもあったとか。クレジットなしの作品も多々あり、1929年から1935年の間に25本以上の映画を手掛けた。
その中でも『オズの魔法使い』の脚本は、クレジットに記載こそなかったものの映画の雰囲気やストーリーに大きな影響を与えた。冒頭の“カンザスのシークエンス”は、平凡なカンザスをモノクロ映像にし、オズの世界へ入るとカラーに切り替わるコントラストはマンキーウィッツの指示だった。
彼のキャリアで最も物議を醸したのは『市民ケーン』だった。当初、監督のオーソン・ウェルズは脚本家のクレジットを独占するよう企てたが、マンキーウィッツは業界紙に自身の権利を主張し論争となった。最終的には、争い事を避けたい配給側の意向もあり共同脚本として連名のクレジットに同意している。
■「Mank/マンク」のメインキャスト
出演者の顔ぶれは印象的で、ゲイリー・オールドマンはじめとするメインキャストの大半はNetflixオリジナル作品に出演している。撮影はカリフォルニア州ロサンゼルス/ビクタービルで2019年11月に正式に開始され、2020年2月に終了している。
ハーマン・J・マンキーウィッツ役 ゲイリー・オールドマン 出演作:裏切りのサーカス(2011)、ダークナイト(2008) | |
マリオン・デイヴィス役 アマンダ・サイフレッド 出演作:マンマ・ミーア!(2008)、レ・ミゼラブル(2012) | |
リタ・アレクサンダー役 リリー・コリンズ 出演作:白雪姫と鏡の女王(2012)、心のカルテ(2017) | |
ジョセフ・L・マンキーウィッツ役 トム・ペルフリー 出演作:オザーク(2020)、アイアン・フィスト(2017) | |
サラ・マンキーウィッツ役 タペンス・ミドルトン 出演作:センス8(2015)、ポゼッサー(2020) | |
オーソン・ウェルズ役 トム・バーク 出演作:私立探偵ストライク(2017) | |
イヴ役 レヴェン・ランビン 出演作:ターミネーター サラ・コナー・クロニクルズ(2008) |
「Mank / マンク」は2020年12月4日Netflixで全世界独占配信。それに先駆け、11月20日より全国23館で上映されている。
[Source]whats-on-netflix