Netflixで2024年下半期に最も視聴された作品は? ─映画は「セキュリティ・チェック」、TVドラマは「イカゲーム S2」が首位を飾る


Netflixは2024年7月から12月までの最新エンゲージメントレポート(サービスの使用時間など)を公開した。

同社は当該レポートを半期に一度発表しており、その指標はNetflixにおける全視聴時間の99%をカバーしているという。2024年下半期、Netflixの総視聴時間は940億時間を超え、前年同期比で5%増加している。

エンゲージメントを測定する最も簡単な方法として、ビュー(総視聴時間を作品の時間で割ったもの)がある。これらの数値はすべての動画配信サービスが共通して計測できる指標であり、Netflixでの完視聴率(コンプリート率)とも高い相関がある。

といってもシリーズや映画の成功の形は様々だ。多くの視聴者を魅了する作品もあれば、一部の視聴者から高い人気を得る作品もあるだろう。最も人気のある作品であっても、Netflixの総視聴時間の1%以上を占める作品は皆無である。例えば、今回のレポートで最も視聴時間が多かった「イカゲーム 」シーズン2でさえ、2024年下半期の視聴時間のうちわずか0.7%に過ぎないのだ。

それでも「イカゲーム」 シーズン2 は2024年が終わる6日前に配信開始された作品にも関わらず、下半期で最も視聴されたシリーズとなり、8,700万ビューを記録している。

ではさっそく2024年下半期に最も視聴された映画とTV番組を見てみよう。

作品の詳細

1セキュリティ・チェッククリスマスイブの空港で非情な二者択一を突きつけられた運輸保安官の闘いを描くサスペンス映画。
2ザ・ユニオンマーク・ウォールバーグとハル・ベリーが出演する愉快アクションコメディ。
3レベル・リッジ小さな町にはびこる腐敗に立ち向かう元海兵隊員の男の運命を描いたサスペンス映画。
4ビバリーヒルズ・コップ: アクセル・フォーリービバリーヒルズに帰ってきた名物刑事アクセル・フォーリーが新たな相棒と縦横無尽に大暴れ!
5リトル・シークレット・イン・クリスマス過去を隠しながら同じ家でクリスマスを過ごすことになった元カップルたちのロマンス物語。
6SING/シング: Thriller大ヒット映画「SING/シング」シリーズのキャラクターたちが登場する短編アニメ。
7ファミリー・アフェアニコール・キッドマン、ザック・エフロン、ジョーイ・キング主演の心温まるラブコメディ。
8アグリーズスコット・ウエスターフェルドのディストピア小説をアクション満載で映像化した作品。
9ドント・ムーブ「ドント・ブリーズ」のサム・ライミが製作を手掛ける背筋も凍りつく戦慄のスリラー。
10グリンチひねくれ者のグリンチが心優しい少女との出会いにより温かい心を取り戻してゆく物語。

作品の詳細

1イカゲーム」シーズン2Netflix歴代最高ヒットドラマ。高額賞金の獲得を目指し命がけのデスゲームに挑む参加者たちを描く。
2理想のふたり」シーズン1登場人物全員が容疑者?!忘れられない悪夢の結婚式を描くミステリードラマ。
3モンスターズ: メネンデス兄弟の物語カリフォルニアを震撼させた殺人事件を詳細に描く、実在の事件に基づく犯罪ドラマ。
4エミリー、パリへ行く」シーズン4パリ生活を満喫するアメリカ人を描く、Daily Beastが”最高のTV番組”と称賛した世界的ヒットドラマ。
5こんなのみんなイヤ!」シーズン1USAトゥデイが “ここ数年で最もキュートでロマンチックなドラマシリーズ”と称賛したラブコメ。
6ラ・パルマラ・パルマ島を襲ったかつてない災害に直面した人々を描く北欧発のディザスタードラマ。
7ジェイク・ポールvsマイク・タイソンテキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムで開催された見逃し厳禁のビッグマッチ。
8Accidente/アクシデンテ」シーズン1悲劇的な出来事に見舞われた4つの家族の心の傷に迫る、希望と贖罪の物語。
9ブラック・ダヴ」シーズン1クリスマスのロンドンを舞台に繰り広げられる友情と犠牲を描いたアクション満載のサスペンスドラマ。
10コブラ会」シーズン6永遠のライバル、ジョニーとダニエルが再び火花を散らす、名作映画「ベスト・キッド」の続編シリーズ。

ランキングをもう少し掘り下げてみよう。

カテゴリー別にみてみると、【アニメーション映画】は引き続き高いエンゲージメントを維持しているようだ。
下半期の上位25作品のうち10作品がアニメーション映画で、『グリンチ』(6,700万)、『トロールズ バンド・トゥゲザー』(6,100万)、『あの年のクリスマス』(6,000万)、『SING/シング』(5,800万)、『サンディ・チークスのビキニタウン救出大作戦』(5,600万)などが含まれている。

続いて【犯罪ドキュメンタリー】のコンテンツも依然として人気があり、『メネンデス兄弟』(3,900万)、「アメリカン・マーダー: レイシー・ピーターソン事件」(3,700万)、「史上最悪のパートナー」(2,600万)、「イントゥ・ザ・ファイヤー: 失われた娘を探して」(2,500万)、『ロスト・チルドレン: アマゾン密林を生き延びて』(2,200万)など北米を中心に視聴された。

ちなみに、Netflix全体の視聴時間の約3分の1は【非英語作品】によるもので、ノルウェーの「ラ・パルマ」(5,200万)やメキシコの「Accidente/アクシデンテ」(4,100万)が下半期を象徴する人気シリーズとなった。
また、フランスの「ザ・ケージ」(2,300万)、ドイツの「皇妃エリザベート」(1,900万)、ブラジルの「セナ」(1,500万)、コロンビアの「百年の孤独」(900万)は特に必見のタイトルだ。

─ではアジア発の作品で人気を得たタイトルは?
特に日本、韓国、インドの作品は世界的にみても高いビューを記録している。

【日本】
地面師たち」(1,200万)、「余命一年の僕が、余命半年の君と出会った話。」(800万)、「呪術廻戦」(800万)

【韓国】
武道実務官』(4,000万)、「クロス・ミッション」(2,300万)、「となりのMr.パーフェクト」(2,000万)、「白と黒のスプーン ~料理階級戦争~」(1,700万)

【インド】
マハーラージ』(2,500万)、『切り札』(2,000万)、「IC 814: カンダハル・ハイジャック」(1,200万)

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