2021年2月3日にNetflixでデビューしたTVシリーズ「ファイアフライ通り」は、ベストセラー作家クリスティン・ハナによる小説『Firefly Lane(原題)』に基づき、家庭や仕事そして恋愛の荒波をともに乗り越えてきた2人の親友を描いている。
同作がシーズン2へ更新されるか未だ正式な発表はないが、あのクリフハンガーは明らかに続編の可能性を示唆しているようだった。そしてシーズン1の内容は小説の半分しかカバーされていない。
母親の連行後、ティーンエイジャーのタリーはどこに行ったのか?マックスとの別れや流産からどうやって立ち直るのか?地雷に巻き込まれたジョニーは生きているのか?そしてタリーとケイトはなぜ疎遠になったのか、シーズン2では解明しなければならないことが山ほどある。
ケイトの夫ジョニーを演じたベン・ローソンは、米OprahMag のインタビューで『小説を読むと描くべきところはまだまだある』と語り、『続編はあります。視聴者により深く理解してもらいたい』と訴えていることから、Netflixの発表はそう遠くないと予想される。
多くの謎を残したフィナーレ。もしシーズン2まで待てないのなら小説に手がかりがあるかもしれない。(以下ネタバレ含む)
本シリーズは、前途したとおりベストセラー小説『Firefly Lane』(2008年) に基づいている。その後、同作家による続編『Fly Away』が2013年に発行されており、2冊目に関しても今後ドラマに大きく関わってくる可能性がある。
しかし、いつの時代も原作ファンにとって賛否両論となるのが実写ドラマ化。本作も制作にあたり多くの設定変更やプロットの脚色が行われた。例えばケイトとジョニーの間には3人の子供がいたりとか…。
小説の中でのタリーとケイトは、たくさんの問題にぶつかり解決してきたが、そのほとんどの原因がケイトの娘であるマーラとタリーの関係についてだ。不安定な親子関係に対し、娘はもう一方のセレブなゴッドマザーに助言を求め懐いている…これはケイトにちょっとした怒りと恨みを抱かせるのだった。
そしてマーラのクラスがニューヨーク市に招待された時、女のバトルが再び勃発した。その旅費があまりにも高額だったためマーラはタリーに相談し一緒に行くことを約束する。しかし、それを知ったケイトはタリーの軽率な行動に激怒し、彼女の中ではすでに一つの限界が訪れていた。
その後、タリーのトークショーに登場した親子は、ケイトを反面教師に仕立て電波を使い悪い母親呼ばわりするタリーを見て愕然とする。それ以降、ケイトは彼女との連絡を断ち疎遠になっていく─。
2人が再び歩み寄る日が来るのは、それからずっと後のことだった。ケイトが乳がんを宣告されたことをきっかけに再会を果たすが、小説の最後は闘病生活の後に亡くなってしまう。
続編である『Fly Away』では、タリーが初めてケイトなしの人生を送る姿を描いている。子供たちの後見人となったタリーの生活は一変し、マーラは恋愛に悩む16歳の多感な時期を迎えた。タリーの母親クラウドとも長年の疎遠状態から再び距離を縮め、3人の女たちはお互いに寄り添い生きていくのだった─。
ケイトの少女時代を演じたローン・カーティスは、物語の結末に『本を読みながらこんなに激しく泣いたことはないと思う。』と心がズタボロに打ちのめされたことを明かしている。
ちなみに全米では「ファイアフライ通り」が配信直後に総合TOP10の第1位を獲得するほか、イギリス、フランス、イタリア、南アフリカなど世界中でTOP10入りを果たし、好調なスタートを切っている。
シーズン2の続報をお楽しみに。
▼原作の小説(英語版・全2巻)もチェック!