NetflixのTOP10でアジアコンテンツが欧州の人気を上回る


Netflixは、アジアへの巨額な投資により今やヨーロッパのコンテンツよりも人気があることがTOP10リストによって証明。

過去2年間、Netflixで最も人気のある作品は北米のコンテンツが中心で、次いでヨーロッパであった。しかし、「イカゲーム」を皮切りにアジアのコンテンツはNetflixで上昇傾向を続けている。

このデータはFlixPatrolが発表したもの。同社はTOP10リストが導入された2020年3月より、Netflixで何がトレンドか、ライセンス作品とオリジナル作品どちらが人気なのか、そして人気のコンテンツはどこから発信されているのか、など幅広く追跡し把握できるよう毎日更新されている。

Netflix コンテンツ制作地域TOP10グラフ

上記グラフのとおり、2020年第2四半期まではNetflix TOP10の全タイトルの22.1%がヨーロッパ発であったが、2021年第4四半期は13.6%まで減少した。これは38%の減少だ。

一方で、アジアは2020年第1四半期の4.2%から2021年第4四半期の16.8%へと大きく上昇。これは300%の増加である。

※以下は表形式となる。
2020年第1四半期は不完全なデータ(1月-3月までのデータなし)であるため、グラフには掲載されていない。

Q1 2020Q2 2020Q3 2020Q4 2020Q1 2021Q2 2021Q3 2021Q4 2021
北米54.6%62.9%60.5%64.9%66.6%58.8%64.4%60.6%
ヨーロッパ37.5%22.1%18.9%18.3%17.0%18.1%16.2%13.6%
アジア4.2%9.6%9.9%10.3%9.9%12.4%11.4%16.8%
ラテンアメリカ2.7%4.4%8.3%4.3%4.6%8.2%5.4%5.6%
オセアニア0.7%0.1%0.3%0.2%0.3%0.4%0.6%0.5%
アフリカ0.3%0.8%1.4%1.1%0.4%1.0%0.5%0.7%
その他0.0%0.1%0.6%0.8%1.3%1.1%1.4%2.3%

この傾向は、2021年2月に発表した韓国コンテンツへの追加投資(※アジア最大規模の約5億ドル)計画が結実したことは間違いないだろう。特に韓国ドラマはNetflixのTOP10を独占し、「イカゲーム」「ヴィンチェンツォ「海街チャチャチャ」などのタイトルがこの地域のランキングを押し上げるのに一役買っている。

Netflixのヨーロッパにおけるコンテンツへの支出は高水準を維持し続けており、2018年のレポートではその予算が10億ドルを超えたと言われている。今回の結果は、近年エンターテインメントの分野でアジア発のコンテンツが世界的に影響を与え、いまやトレンドとして定着していることも要因としてある。

そして、北米作品(米国、メキシコ、カナダ)は、依然としてNetflixで最も人気のあるコンテンツであり、今後も維持していくと考えられている。

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