ロビンソン一家のアルファ・セントリーを目指す壮大な宇宙の旅が、いま終わりを迎えようとしている─。
Netflixが現代に蘇らせた1960年代の傑作SF「ロスト・イン・スペース」のシーズン3(最終章)が、シーズン2の公開から丸2年が経過した2021年12月1日、ついに配信開始される。
父親のジョン(トビー・スティーブンス)、母モーリーン(モリー・パーカー)、そしてジュディ(テイラー・ラッセル)、ペニー(ミナ・サンドウォール)、ウィル(マックスウェル・ジェンキンス)の3人の子供たちは、これまでロボットの攻撃やスパイの出現など、数々の危機に直面してきた。
生き残りをかけた戦いもいよいよ終盤戦。大興奮のエンディングへと向かい、ついに幕を開ける─!
最後のエピソードが配信されてからかなりの時間が経過しているため、視聴者の多くは、一家の旅路がどこで終わったのか疑問を持っているだろう。最新シーズンは、前作と少し異なるコンセプトで極上のアクションが詰まったアドベンチャーシーズンとなっている。
前作までのおさらいも兼ねて知っておくべきことは以下のとおり。
■オリジナル版とは一味違う!前作では何が起こった?!
前途したとおり、この番組は1960年代のオリジナルシリーズや1998年の映画版を、壮大なスケールで新たに映像化したSF作品だ。
舞台は、宇宙への入植が現実のものとなった30年後の未来。よりよい世界での新しい生活を求めて旅立つロビンソン一家の冒険を描いている。
シーズン1は、多くの移住者と共に新天地へと向かったロビンソン一家が、旅の途中で異星人のロボットから襲撃され、軌道から外れてしまうところから始まる。この緊急事態に人々は小型宇宙船(ジュピター号)で離陸するが、それぞれが未知の惑星に飛ばされてしまう…。 墜落事故の生存者たちは、母船であるレゾルート号に帰るため一刻も早くランデブー(宇宙空間で二つ以上の宇宙船が結合すること)する方法を考えなければならない。このようにシーズン1の冒険は、あらゆる妨害に遭いながらもレゾルートへの合流を目指すといったストーリー展開を繰り広げた。 |
シーズン2では、再び新しい惑星に漂着した一家が、シーズン序盤にようやくレゾルートへの道を見つける。しかし、レゾルートに積まれた革新的なエンジンを狙うエイリアンが忍びこみ、船内は大混乱に。 残された選択肢はレゾルートを自爆させることだけ。両親らが時間を稼ぐ間、長女のジュディが1機の船を植民星アルファ・セントリーへ運ぶ方法を考え出し、ロビンソン一家は子供たちと別々の行動を強いられる。 |
■ロビンソン一家大ピンチ!シーズン3では、かつてないほどの危険が迫り来る!
─究極の試練にさらされたとき、そのサバイバル本能の真価が問われる…。
謎の惑星に不時着してから1年後、ジュディとペニー、ウィル、ロボットらは、97名の若き入植者を率いて苦しい避難生活を続けていた。さらには、人生を永遠に変えてしまう秘密が次々と明らかに…。
一方、ジョンとモーリーンはドンを味方にし、子供たちとの再会を目指すが圧倒的に不利な状況で戦いを強いられる。史上最大の脅威となるエイリアンを前に、ロビンソン一家は宇宙を彷徨うだけでなく愛する者たちと離れ離れになるという究極の試練にさらされる。
■ロボットは敵か?味方か?
その危険なキャラクターのすべてが人間だけとは限らない。ウィルとロボットとの絆がなければ「ロスト・イン・スペース」とは言えないが、この再起動させたロボットには難点があることも忘れてはならない。そもそも宇宙船を攻撃し軌道を外したのはロボットなのだ。ウィルとの関係を築くことはできたが、ドクター・スミスの干渉や、入植者たちにロボットの出自が暴かれたことで、このロボットが本当に味方であるかは疑わしい。
さらに複雑なのは、ウィルのロボットが単独ではないという事実である。シーズン1の終わりには、4本腕の第2のロボットが現れ、レゾルートに搭載された地球外起源のエンジンを取り戻そうとした。シーズン2では、エンジンを操縦できるのはロボットだけであることが明らかになり、レゾルートを操作するためにスケアクロウ(このロボットも4本腕)と呼ばれるロボットを捕獲し拷問。プログラムの責任者であるヘイスティングスは、損傷したスケアクロウの代わりにウィルのロボットを使おうと船内で激しい争いが繰り広げられた。(結局この策略はロビンソン家によって阻止される)
その頃ロボットの大群がレゾルートに侵入し大混乱に。その攻撃を阻止したのが…なんとスケアクロウだった。最終的にウィルのロボットが操縦するジュピター2号で子供たちは無事脱出に成功したが、両親とは離ればなれになってしまうのだった。
そんな具合に信頼と裏切りを繰り返しながらも、一部のロボットと人間との間には絆が芽生え “共存”の道を模索していくのだ─。
■子供たちに立ちはだかる新たな脅威…
ミッションの目的である植民星アルファ・セントリーへの到達は、子どもたちを乗せたジュピター2号によって実現するかと思われていた。しかし残念なことに、彼らは軌道を間違え気が付いたら……と、まあシーズン2のフィナーレは周知のとおり。ウィルのロボットは、20年前に姿を消したジュディの実父であるグラント・ケリーを乗せたフォルトゥナ号の痕跡をうっかり辿ってしまったのだ。
ケリーの生死については不明だが、米Deadlineは昨年、俳優のラッセル・ホーンズビーがシーズン3へ出演することを報じている。最新のティーザーにもホーンズビーに似た顔がチラリと登場。さらにシーズン3の新キャラクターは1人だけであることを考えると、ホーンズビーがケリーを演じるという結論に達するのは簡単だ。
この指揮官が子供たちにとっては大きな支えとなり、ジュディに新たな感情の深みを与えることができるだろう。
■ドクター・スミスの末路
シーズン2にもなると、かつてドクター・スミスの身分を奪った詐欺師ジューン・ハリスに良心が芽生えるようになっていった。彼女はジュピター2号の脱出に一役買い、自分を犠牲にした “ようにみせた” が…。それが今回のキーワードかもしれない。
遺体は発見されておらず、宇宙服の一部が回収されただけである。そして、子供たちを乗せたジュピター2号の中で、ウィルのロボットが、スミスが持っていたボールとスカーフを発見している。果たして彼女は、この脱出船に密航して生き延びたのだろうか…?!
船内の子供たちはスミスを信用しないことを学んでいるはずだ。彼女が主導権を握ろうとするのは容易に想像がつくが、親が不在のいま、子供たちは慎重に対処していかなければならないだろう。
■メインキャラクターの最新ビジュアルが解禁!成長した子供たちの姿に注目
モーリーン・ロビンソン 役 ロビンソン家の母親で優秀なエンジニア ───────── モリー・パーカー 出演作:『デッドウッド 〜銃とSEXとワイルドタウン』『私というパズル』 | |
ジョン・ロビンソン 役 ロビンソン家の父親 ───────── トビー・スティーヴンス 出演作:『ザ・マシーン』『ハンターキラー 潜航せよ』 | |
ウィル・ロビンソン 役 ロビンソン家の末っ子で長男 ───────── マックスウェル・ジェンキンス 出演作:『ファミリー・マン ある父の決断』『俺たちポップスター』 | |
ジュディ・ロビンソン 役 ロビンソン家の長女。モーリーンの前夫グラント・ケリーとの子供 ───────── テイラー・ラッセル 出演作:『ウェーブズ』『エスケープ・ルーム』 | |
ペニー・ロビンソン 役 ロビンソン家の次女 ───────── ミナ・サンドウォール 出演作:『レジェンド・オブ・トゥモロー』『マギーズ・プラン』 | |
ドクター・スミス (ジューン・ハリス) 役 身分を偽りレゾルートに乗り込んだ犯罪者 ───────── パーカー・ポージー 出演作:『スクリーム3』『スーパーマン リターンズ』 | |
ドン・ウエスト 役 レゾルートの乗員 ───────── イグナシオ・セリッチオ 出演作:『ザ・ヤング・アンド・ザ・レストレス』『BONES骨は語る』 |
ちなみにウィルのロボット役は、米俳優のブライアン・スティールが演じている。2メートルの身長を活かし、これまで多くのテレビや映画でモンスター、クリーチャーに扮してきた。
■シーズン4に戻らない理由
悲しいことに「ロスト・イン・スペース」はシーズン4に戻ってくることはない。2020年3月にNetflixがシリーズを更新した際、シーズン3が最終シーズンとなることを発表している。
ただし、番組はキャンセルされたわけではなく、むしろ3つのシーズンで終了することが事前に計画されていたものであり、ショーランナーのザック・エストリンは次のように語っている。
『私たちは当初からずっと、ロビンソン一家のこの特別な物語を3部作として想定していました。導入部、中間部、結末と3つの明確なパートで成立する壮大なファミリーアドベンチャーなのです。』
ロボットとは何か、どこから来たのか、なぜウィルとの繋がりがあるのか─。2021年12月1日のファイナル・シーズンで、ファンはその答えを知ることができるでしょう。
「ロスト・イン・スペース」の作品ページ・予告編は▶︎こちらから